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WordPressはphp2shellの影響を受ける? WordPress公式・プラグイン開発元・WordPress向けホスティングの対応まとめ

公開:10/22 08:32更新 (日本時間)Webセキュリティ診断センター 編集部約11分で読めます
WordPressはphp2shellの影響を受ける? WordPress公式・プラグイン開発元・WordPress向けホスティングの対応まとめ
#php2shell#WordPress#PHP
この記事の要点(2026年10月22日 8:20〜8:40ごろ確認)
  • WordPressのサイトも影響を受けます。php2shellはPHP本体の脆弱性で、WordPressが動いているサーバーのPHPが古ければ対象です。
  • WordPress公式は「WordPressの更新は不要で、予定もない」としています。直すのはサーバーのPHPで、ホスティング会社の更新予定を確かめるよう呼びかけています。
  • WordPress.com、Pressable、SiteGround、Kinstaなど、PHPを会社側で管理しているWordPress向けホスティングは「利用者の作業は不要」としています。
  • Wordfence・Patchstack・Sucuriは、どれも「PHPの更新が唯一の完全な対策」としています。WAF(攻撃を途中で止める仕組み)の新しいルールを出したと書いているのはSucuriです。

WordPressは影響を受けるのか

受けます。2026年10月21日に修正版が出たPHPの脆弱性2件(CVE-2026-109618 / CVE-2026-109619、通称「php2shell」)は、PHPという土台のソフトの欠陥です。WordPress公式は、この脆弱性はWordPressに限った話ではなく、PHPのアプリを動かすすべてのサーバーに影響するとしています[WordPress.org News]。

WordPressのセキュリティ企業Patchstackは、報告した研究チーム(Wiz Research)が最新のWordPressなどで、ログインなしにサーバー上でコードを動かせることを実証したと紹介しています[Patchstack]。脆弱性の全体像と修正版の番号は「php2shellとは」で解説しています。

公式・各社の発表の一覧

各社の公式サイト・公式Xに出ている発表だけをまとめました。日時は日本時間に直しています(各ページに書かれた公開・更新時刻をもとにしています)。報道やSNSの個人の投稿は含めていません。

提供元発表の要点利用者がやること出典(日時)
WordPress公式(WordPress.org)PHPの脆弱性はWordPress固有ではない。WordPressの更新は不要で、予定もない。PHP 8.2より前はセキュリティ更新が出ないホスティング会社の更新を確かめ、必要ならすぐPHPを更新。PHPのバージョンはサイトヘルスで確認WordPress News(10/21 22:44)/公式X(10/21 23:02)
Wordfence(セキュリティプラグイン)WordPressの自動更新では直らない。PHPをサーバーで更新する必要がある。調査中で、必要に応じて続報を出すサイトヘルスでPHPを確認。ホスティング会社に更新済みかを確かめるWordfence Blog(10/22 1:49)
Patchstack(脆弱性対策サービス)複数のホスティング会社から悪用の報告を受けた。修正版公開の直後は、探りを入れる攻撃のみで侵害の確証はまだないとしているPHPを修正版へ更新。非公式の「修正プラグイン」や貼り付けるコードは使わないPatchstack(10/21付、経過は22:57まで記載)
Sucuri(WAF・セキュリティ)自社WAFに仮想パッチ(攻撃の通信を止めるルール)を追加。ただしWAFはPHPの更新の代わりにならない共用・マネージドなら会社が修正版を入れたか確認。WAF利用者はサーバーへの直接アクセスを塞ぐSucuri Blog(10/22 6:12)
Automattic(WordPress.com・WordPress VIP・WP Cloud・Pressableなど)運営するサイトはすべて対策済みなしAutomattic(10/22 1:16、6:30更新)/WordPress.com(10/22 4:57)
Pressable本番・ステージング・サンドボックスを含め、提供するすべてのPHPバージョンで対策済みなし。表示されるPHPの番号が変わらなくても対策済みPressable Blog(10/22 5:36)
KinstaPHPは会社側で管理。修正版を全バージョン(8.5・8.4・8.3・8.2・8.1・8.0・7.4)で順次適用中。Cloudflareのルールなどの防御も続けるなしKinsta ステータス(10/22 4:04開始、8:25更新)
SiteGround修正版の公開前に、全サーバーで影響のある機能を止める緩和策を入れたなしSiteGround Blog(10/21 20:30、修正版の公開前の発表)
HostingerVPS以外のプランは、ファイアウォールのルールで攻撃を止め、PHPの修正版を順次入れているVPS以外はなし。VPSは自分でPHPを更新して再起動Hostinger Blog(10/22 5:33)
KUSANAGI(国内のWordPress向けサーバー環境)kusanagi-php82〜85の修正版を公開し、「緊急アップデートを実施」と告知サーバーを管理する人が更新を適用KUSANAGI 更新情報(10/22 3:49)

WP Engineは、確認した時点で公式の告知を見つけられませんでした。国内のレンタルサーバー(エックスサーバー、ロリポップ!、ConoHa WINGなど)の対応は「レンタルサーバー各社の対応状況」にまとめています。

各社の発表の中身

WordPress公式

WordPress.orgのニュースに「Critical PHP Security Release」が出ています。主な内容は次のとおりです[WordPress.org News]。

WordPressの公式Xも、ホスティング会社の更新予定を確かめてすぐPHPを更新するよう呼びかけました。WordPressの更新は必要ないことも、あわせて書いています[WordPress公式X]。

Wordfence・Patchstack・Sucuri

3社とも、WordPressやプラグイン、テーマを更新してもこの脆弱性は直らず、サーバーのPHPを修正版にする必要があるという点で一致しています。

WordPress向けホスティング(海外)

PHPを会社側で管理するWordPress向けホスティングは、利用者の作業はいらないと発表しています。

国内:KUSANAGI

WordPressを速く動かすためのサーバー環境「KUSANAGI」は、10月22日の1時半から3時半ごろにかけて、kusanagi-php84、85、82、83の順に修正版の脆弱性情報を出し、3:49に「PHPの重大な脆弱性に関する緊急アップデートを実施」と告知しました[KUSANAGI]。KUSANAGIはクラウドやVPSに入れて使うもので、サーバーを管理しているのは利用者の側(自社や制作会社)です。更新の手順はKUSANAGIの案内に沿って進めてください。

国内のレンタルサーバーでWordPressを使っている場合は、「レンタルサーバー各社の対応状況」で各社の告知を確かめてください。

WordPressの更新では直らない理由

WordPressはPHPというプログラムの上で動いています。今回の欠陥はWordPressやプラグインではなく、その土台のPHPにあります。そのため、WordPressの本体やプラグインを最新にしても、サーバーのPHPが古いままなら欠陥は残ります。WordPress公式、Wordfence、Sucuriが同じことを書いています。仕組みの説明は「php2shellとは」をご覧ください。

WordPressサイトの持ち主が今日やること

  1. PHPのバージョンを確かめる:WordPressの管理画面で「ツール」→「サイトヘルス」→「情報」→「サーバー」を開きます。8.1以前なら、PHPプロジェクトからの修正は出ません。見方は「PHPのバージョンを確認する方法」で図解しています。
  2. ホスティング会社の告知を確かめる:修正版を適用したか、利用者の作業が要るかを確かめます。番号が8.5.12などに変わらなくても対策済みの会社があるので(Pressableなど)、番号だけで判断せず、会社の告知を確かめてください。
  3. 8.1以前なら切り替える:管理画面でPHPを選べる場合は、バックアップを取ってから新しいバージョンに切り替えます。手順と、切り替えでサイトが動かなくなったときの対処は「WordPressのPHPバージョンアップ手順」にまとめています。
  4. サーバーを自分で管理しているなら更新する:VPSやKUSANAGIなど、自社や制作会社がサーバーを管理している場合は、ホスティング会社は更新してくれません。修正版のパッケージを入れ、PHPを再起動します。
  5. 攻撃を受けていないか確かめる:修正版を入れる前に攻撃されていた場合、更新しても入り込まれた跡は残ります。見覚えのない管理者アカウントやファイルがないか確かめてください。手順は「侵害されていないかの確認方法」で説明しています。
「修正プラグイン」に注意
WordPressのプラグインではPHP本体の欠陥は直せません。Patchstackも、非公式の修正プラグインや貼り付けるコードを避けるよう呼びかけています。

よくある質問

WordPressを最新版にすれば大丈夫ですか?

いいえ。WordPress公式は、今回の件でWordPressの更新は必要なく、予定もないとしています。必要なのはサーバーのPHPの更新です。

Wordfenceなどのセキュリティプラグインを入れれば防げますか?

確認した時点で、Wordfenceはファイアウォールで防げるかを調査中としていました。WAFのルールを追加したSucuriも、WAFはPHPの更新の代わりにならないとしています。プラグインやWAFは、PHPを更新するまでの補助と考えてください。

サイトヘルスの番号が8.5.12などに変わりません

ホスティング会社やLinuxの配布元が、番号を変えずに修正を入れている場合があります(Wordfence、Pressableの説明)。番号だけで判断せず、ホスティング会社の告知で適用済みかを確かめてください。

WordPress.comやKinstaを使っています。何かする必要はありますか?

各社とも、利用者の作業は不要としています。Kinstaは確認した時点で適用を進めている途中だったので、完了の案内はステータスページで確かめてください。

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