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【10/23最新】決済サービス「KOMOJU」に不正アクセス、個人データ約4,100件が漏えい|ショップと購入者が今やること

公開:10/23 08:45更新 (日本時間)Webセキュリティ診断センター 編集部約14分で読めます
【10/23最新】決済サービス「KOMOJU」に不正アクセス、個人データ約4,100件が漏えい|ショップと購入者が今やること
#不正アクセス#情報漏えい#KOMOJU#決済#Shopify#フィッシング
この記事の要点(確認時刻:2026年10月23日 8:45ごろ)
  • オンライン決済サービス「KOMOJU」を運営する株式会社KOMOJUのシステムに、10月13日夕方から外部の第三者が不正にアクセスしました。入り口は、本番とは別の非本番環境(テスト用などの環境)の脆弱性でした。
  • KOMOJUの決済システムから、メールアドレスを含む個人データ約4,100件の漏えいが確認されています。業務用のCRM(顧客管理)システムにも不正アクセスがあり、こちらの影響範囲は調査中です。
  • 一部の加盟店(KOMOJUを使っているショップ)のAPI認証情報も漏えいしました。対象の加盟店には、KOMOJUが個別に連絡するとしています。
  • クレジットカード情報は漏れていないと説明されています。カード情報を保管するシステムは別になっていて、そこへの不正アクセスは確認されていません。不正な決済などの二次被害も、今のところ確認されていません。
  • 対応の過程で、10月16日にShopify連携の一部の決済手段(au PAY、楽天ペイなど)が一時使えなくなり、18日にはセブン-イレブン払いのバーコードが表示されない事象が起きました。

ほかの不正アクセス・情報漏えいは → 不正アクセス・情報漏えい チェッカー(サービス名で検索できます)

この記事は、KOMOJUの公式のお知らせ、中間報告(PDF)、ヘルプセンターの「セキュリティインシデントに関して」をもとに、分かっていることと分かっていないことを分けてまとめたものです。最新の内容はKOMOJUのお知らせで確かめてください。この記事も続報が出たら更新します。

10月に国内で発表されたほかの不正アクセス・情報漏えいは「2026年10月の不正アクセス・情報漏えい 国内まとめ」で一覧にしています。

最新情報(随時更新)

何が起きたか(時系列)

KOMOJUは、ネットショップなどに、クレジットカード、コンビニ払い、PayPay、楽天ペイなどの決済をまとめて組み込めるサービスです。Shopifyなどのネットショップ作成サービスとも連携しています。運営会社は2026年3月に、株式会社DEGICAから株式会社KOMOJUに名前を変えています。

中間報告に書かれた経緯は次のとおりです[KOMOJU 中間報告(PDF)]。

日付できごと
10月13日 夕方以降外部の第三者が、KOMOJUの非本番環境に不正にアクセスした
10月14日 早朝不審なアクセスが増えたのを検知し、調査を始めた。非本番環境にあったセキュリティ上の脆弱性を悪用され、社内の管理画面と一部のシステムに不正にログインされていたことを確認
10月14日 午前中不正アクセスの経路を遮断し、関係するアカウントとログイン状態を無効にし、脆弱性を修正した
その後業務で使っているCRMシステムにも不正アクセスがあったことを確認(日付は書かれていない)。影響範囲は調査中
10月16日本件を受けてShopify連携の認証情報を更新。その影響で、Shopify連携の一部の決済手段が一時使えなくなった
10月18日本件を受けてセブン-イレブン決済の認証情報を更新。その結果、購入者がセブン-イレブンで払うためのバーコードを表示できない事象が起きた
10月22日お知らせと中間報告を公表
時系列の図。10月13日夕方に非本番環境へ不正アクセス。10月14日早朝に不審なアクセスの増加を検知し、社内管理画面などへの不正ログインを確認、午前中に経路の遮断と脆弱性の修正。10月16日にShopify連携で一部の決済手段が一時使えず、18日にセブン-イレブン払いでバーコードが出ない事象。10月22日に公表し、個人データ約4,100件の漏えいを確認、CRMシステムの影響範囲は調査中
図1 KOMOJUの中間報告とステータスページに書かれた経緯

ヘルプセンターでは、不正アクセスの時期を「10月13日夜から14日にかけて」と書いています[ヘルプ「当社システムへの不正アクセスについて(加盟店様向け)」]。どの脆弱性だったのか、どうやって非本番環境から管理画面に入られたのかは、公表されていません。

中間報告にある「アカウントとログイン状態の無効化」は、KOMOJUの従業員のアカウントへの措置です。加盟店のアカウントを止めたものではない、とヘルプセンターで説明されています[ヘルプ「アカウントが無効化された・ログアウトされたのですか?」]。

漏れた情報・漏れた可能性がある情報

中間報告とヘルプセンターの内容を表にしました。中間報告では「漏洩が確認」、ヘルプセンターでは「閲覧された可能性」と、同じ情報でも書き方が違うところがあります。

情報中間報告(10月22日)ヘルプセンター
メールアドレスを含む個人データ(KOMOJUの決済システム)約4,100件の漏えいを確認。KOMOJUの顧客(加盟店など)の役職員や消費者などの個人データ加盟店に関係する一般の消費者のメールアドレスが閲覧された可能性。大半はメールアドレスだけで、氏名・電話番号が含まれる人はごく一部
CRMシステムのデータ不正アクセスを確認。影響範囲は調査中―
一部の加盟店のAPI認証情報漏えいを確認。対象の加盟店には個別に連絡済み閲覧された可能性。対象の加盟店には個別に連絡する
一部の加盟店の取引に関する情報(記載なし)閲覧された可能性
加盟店の管理画面のログイン情報(記載なし)漏えいは確認されていない
クレジットカード情報漏えいは発生していない。カード情報を保管するシステムは別で、そこへの不正アクセスも確認されていないこれまでの調査では漏えいは確認されていない
不正な決済などの二次被害今のところ確認されていない今のところ確認されていない

API認証情報は、ショップのシステムがKOMOJUに「この決済を作って」「この返金をして」と頼むときに使う、合い言葉のようなものです。漏れると、第三者がそのショップになりすましてKOMOJUを操作できるおそれがあります。KOMOJUは、漏えいが確認された加盟店のAPI認証情報には、更新されるまで(または次の更新まで)利用の制限をかけているとしています[ヘルプ]。

「約4,100件」は件数で、人数としては書かれていません。CRMシステムの影響範囲が分かれば、数字が変わる可能性があります。

KOMOJUを使っているショップがやること

KOMOJU自身が加盟店に案内していることと、念のための一般的な対策を分けて書きます。KOMOJUから個別の連絡が来ている場合は、その案内がいちばん優先です。

ショップがやる順番の図。1 個別の連絡が来ているか確かめ、来ていたら案内どおりAPI認証情報を更新(公式)。2 取引と返金を見直し、身に覚えのないものは取引IDを添えて security-contact@komoju.com へ(公式)。3 管理画面のパスワードの変更を検討(公式)。4 2段階認証と利用者を確認(一般)。5 Webhookの署名を確かめる(一般)。6 お客様からの問い合わせには security-contact@komoju.com を案内(公式)
図2 KOMOJUのヘルプセンターの案内と、一般的な対策をもとにした、やる順番

KOMOJUが案内していること

  1. 個別の連絡が来ているかを確かめる:連絡を受けた加盟店は、案内に従ってAPI認証情報を更新するよう求められています[ヘルプ「APIキー(API認証情報)の更新は必要ですか?」]。APIが急にエラーになった場合も、利用制限がかかっている可能性があるので、連絡が来ていないか見てください。
  2. 取引と返金を見直す:管理画面の取引ページで、身に覚えのない取引や返金がないかを確かめます。見つけたら、取引ID(またはオーダーID)を添えて [email protected] に連絡するよう案内されています[ヘルプ「身に覚えのない取引や返金があります」]。
  3. 管理画面のパスワードの変更を検討する:管理画面のログイン情報の漏えいは確認されていませんが、念のため変更を検討するよう案内されています。変更は、管理画面の「設定」>「ユーザーの詳細」からです[ヘルプ「管理画面のパスワードは変更したほうがよいですか?」]。
  4. KOMOJUを名乗る不審なメールに気をつける:KOMOJUは、メールでパスワードや認証情報を尋ねることはないとしています。リンクを開かず、情報も入力しないこと、判断できないときはそのメールを [email protected] に転送することが案内されています[ヘルプ「KOMOJUを名乗る不審なメール・連絡が届きました」]。
  5. 購入者からの問い合わせには専用窓口を案内する:購入者から本件について聞かれたら、[email protected] を案内するよう求められています[ヘルプ「購入者様から本件について問い合わせを受けました」]。
「APIキーを更新してください」というメールのリンクは使わない
本物の連絡が来るタイミングに合わせて、偽の連絡が混ざるおそれがあります。API認証情報の更新やパスワードの変更は、ブックマークや自分で入力したアドレスから管理画面を開いて行ってください。KOMOJUがメールでパスワードや認証情報を尋ねることはありません。

念のための一般的な対策

ここから先は、KOMOJUの案内ではなく、決済サービスの認証情報が漏れたかもしれないときに一般にすすめられる対策です。個別の連絡が来ていないショップは、作業の影響(決済が止まらないか)を制作会社や開発担当者と確かめてから行ってください。

自社のサイトそのものに侵入の跡がないかを確かめたいときは「乗っ取られていないか確かめる侵害チェックの方法」にまとめています。

KOMOJUで支払った人が気をつけること

ネットショップで支払うときに「KOMOJU」の画面が出たり、明細や案内メールにKOMOJUの名前があったりした人に向けた内容です。

セブン-イレブン払いを選んで、バーコードが表示されなかった人には、KOMOJUから支払い方法をあらためて案内するメールが送られています。そのメールの案内に沿って支払ってください[ヘルプ「セブン-イレブンでバーコードが表示されないと購入者様から言われた」]。届いたメールが本物か不安なときは、メールのリンクを使わず、買い物をしたショップに問い合わせてください。

決済障害の影響

中間報告によると、決済の障害は、漏れた可能性のある認証情報をKOMOJUが更新した作業の影響で起きました。不正アクセスそのものによる障害とは書かれていません。

日付影響原因と今の状態
10月16日Shopify連携を使っている加盟店で、au PAY、楽天ペイ、Paidy、Naver Pay、BLIKが一時使えなくなった(中間報告)Shopify連携の認証情報を更新した作業の影響。KOMOJUは「当社が実施した作業に起因する」として、現在は復旧しているとしている[ヘルプ]
10月18日セブン-イレブンでの支払いで、購入者がバーコードを表示できなかったセブン-イレブン決済の認証情報を更新した結果。影響を受けた購入者には、KOMOJUから支払い方法の再案内のメールを送った

ステータスページに出ていた10月16日の記録

KOMOJUのステータスページ(稼働状況のページ)には、10月16日に「Issues Affecting Shopify Payments」という記録があります[KOMOJU Status]。時刻は日本時間です。

ステータスページのこの記録にはBLIKの名前は出てこず、中間報告とは挙げている決済手段が少し違います。また、同じ10月16日の18:58〜19:10には、コンビニ払いとPay-easyの新しい支払いの作成ができなくなる緊急メンテナンスの記録もあります。こちらが今回の件と関係があるかは書かれていません。

Shopifyで売っているショップは、10月16日の夕方から夜にかけての注文で、KOMOJUでは支払い済みなのにShopifyで「未払い」のままになっているものがないかを見ておくとよいでしょう。KOMOJUのヘルプセンターには、ShopifyでKOMOJUのオーダーIDを確かめる方法の記事もあります。

PHPの脆弱性(php2shell)との関係

このサイトでは、10月21日夜に修正版が出たPHPの脆弱性「php2shell」を追っています。KOMOJUの件は、別の件として扱うべきものです。

ただし、KOMOJUにつないでいるショップ側のサイト(WordPressのWooCommerce、ほかのカートシステム、自社で作ったECサイトなど)がPHPで動いていることはあります。KOMOJUはその影響を判断できないとして、カートやプラットフォームの提供元、制作会社、サーバー会社に確かめるよう案内しています。確かめ方は「PHPのバージョンの確認方法」にまとめています。

よくある質問

自分のショップが対象かどうか、どうすれば分かりますか?

KOMOJUは、対象の加盟店には個別に連絡するとしています。届いた連絡が本物かどうかは、メールのリンクではなく、自分で開いた管理画面やヘルプセンターで確かめてください。不明な点は [email protected] が専用窓口です。

連絡が来ていなくても、APIキーを作り直したほうがいいですか?

KOMOJUが更新を求めているのは、個別に連絡を受けた加盟店です。それ以外のショップが作り直すかどうかは任意ですが、念のため作り直す場合は、つないでいるシステムの設定も同時に替えないと決済が止まります。制作会社や開発担当者と段取りを決めてから行ってください。

KOMOJUのアカウントが止められたのですか?

いいえ。中間報告にある「アカウントの無効化」はKOMOJUの従業員のアカウントへの措置で、加盟店のアカウントは本件の対応として止めていない、とKOMOJUは説明しています。ただし、漏えいが確認された一部の加盟店のAPI認証情報には、利用の制限がかかっています。

KOMOJUで払ったカードは止めたほうがいいですか?

KOMOJUは、クレジットカード情報の漏えいは確認されていないとしています。利用明細に覚えのない請求がないかは見ておき、偽サイトにカード番号を入力してしまった場合は、すぐにカード会社に連絡してください。

Shopifyで楽天ペイやau PAYが使えなかったのは、この件のせいですか?

10月16日の一時的な障害は、KOMOJUが本件を受けて認証情報を更新した作業の影響だと説明されています。KOMOJUは、すでに復旧しているとしています。今の稼働状況はKOMOJUのステータスページで確かめられます。

原因はPHPの脆弱性ですか?

中間報告にPHPの話はありません。KOMOJUは、自社ではPHPを使っておらず、PHPの脆弱性による影響はないとしています。入り口になった非本番環境の脆弱性が何だったのかは、公表されていません。

自社のECサイトやサーバーの安全を確かめたいときは
Webセキュリティ診断センターでは、企業が運営するWebサイトやサーバーについて、更新の状況や侵入の跡がないかの確認を手伝っています。KOMOJUのアカウントやAPI認証情報の更新については、KOMOJUの専用窓口([email protected])にお問い合わせください。相談はこちら

参考にした情報

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